「飲み会のマナーが分からない」
「乾杯やお酌で失礼なことをしないか不安」
初めて仕事関係の飲み会や会食へ参加すると、細かな作法が気になるかもしれません。しかし、お酒のマナーで最も大切なのは、形式よりも相手への気遣いです。
基本となるのは、次の3つです。
- 相手の意思やペースを尊重する
- 自分も無理に飲まない
- 周囲が心地よく過ごせるように配慮する
乾杯の高さや瓶の持ち方を完璧に覚えていても、飲酒を強要したり、酔って大声を出したりすれば良い印象にはなりません。
反対に、細かな作法を知らなくても、相手のグラスが空いているか確認する、飲まない人へノンアルコール飲料を勧めるといった配慮ができれば、自然と場になじめます。
また、お酒を飲めない人がいることを前提に考えるのが現在の基本です。体質、体調、服薬、運転、妊娠・授乳など、飲まない理由はさまざまです。理由を聞き出したり、少量だけでもと勧めたりする必要はありません。
お酒の席は、飲酒量を競う場所ではなく、食事や会話を楽しむコミュニケーションの場です。
なぜマナーが重要?飲み会での基本知識
飲み会のマナーが重要なのは、相手との距離が近くなり、普段の気遣いが表れやすいからです。
仕事の会食、友人との飲み会、ホームパーティーでは、それぞれ雰囲気が異なります。共通するのは、自分だけでなく周囲も楽しめる行動を選ぶことです。
第一印象を左右する
飲み会では、注文の仕方、店員への接し方、会話の聞き方など、普段とは異なる一面が見えます。
たとえば、次のような行動は良い印象につながりやすいでしょう。
- 店員に丁寧な言葉で注文する
- 料理を独占せず、周囲にも取り分ける
- 会話中にスマートフォンばかり見ない
- 飲めない人にも選択肢を確認する
- 自分の適量を超える前に止める
一方、大声で話す、他人の失敗を話題にする、注文を店員へ強く催促するといった行動は、場の雰囲気を悪くする原因になります。
特に仕事関係の飲み会では、席を離れた後も印象が残ります。「無礼講」と言われても、何を言っても許されるという意味ではありません。
お酒の場は非公式のコミュニケーション
飲み会では、普段話さない相手と交流できるのがメリットです。ただし、距離が縮まったと感じても、相手のプライバシーへ踏み込みすぎないようにしましょう。
家族、恋愛、収入、病気、容姿など、答えにくい質問を繰り返すのは避けます。相手が話題を変えたときや返答を濁したときは、それ以上聞かないことも大切なマナーです。
また、酔っている相手に仕事上の約束や重要な判断を求めるのも適切ではありません。必要な内容は、後日あらためて確認しましょう。
写真や動画を撮影するときは、写る人へ確認してから撮ります。SNSへの投稿は、撮影とは別に掲載の了承も必要です。グラスや料理だけを撮る場合でも、周囲の顔や名札が写り込んでいないか確認してください。
無理をしない・させないこともマナー
お酒に強いかどうかは、気合いや経験だけで決まるものではありません。体質や体格、体調、飲む速度などによって影響が変わります。
飲めない人に次のような言葉をかけるのは避けましょう。
- 一杯くらいなら大丈夫
- 飲めば強くなる
- 乾杯だけでも飲んで
- 場がしらけるから飲んで
- 若いのだからもっと飲める
本人が断っている時点で、それ以上勧めないのが基本です。グラスへ勝手にお酒を注ぐ行為も、飲酒の強要につながります。
自分が断る場合は、「今日はノンアルコールにします」「体調を考えて控えます」と短く伝えれば十分です。詳しい理由まで説明する必要はありません。
お酒の量を管理する方法は、「お酒の適量とは?健康的に楽しむ飲み方を解説」も参考になります。
初心者でも安心|基本の飲み方マナーとNG行動
飲み会では、すべての作法を暗記する必要はありません。乾杯、注ぎ方、自分のペースという3点を押さえれば、ほとんどの場面に対応できます。
場面別の基本を整理すると、次のとおりです。
| 場面 | 自然な対応 | 避けたい行動 |
|---|---|---|
| 仕事の会食 | 周囲へ確認してから注文し、落ち着いて会話する | 内輪話や仕事の批判を大声で話す |
| 友人との飲み会 | 好みやペースを尊重して自由に選ぶ | 飲酒量を競わせる |
| ホームパーティー | アルコールとノンアルコールを両方用意する | 飲まない人の選択肢を水だけにする |
| 立食パーティー | 通路をふさがず、食器を持ちすぎない | 料理の前で長時間話し込む |
| 乾杯 | グラスを軽く上げ、周囲とタイミングを合わせる | 遠くの人へ無理に手を伸ばす |
| お酌 | 相手へ確認してから適量を注ぐ | 空いたグラスへ勝手に注ぐ |
乾杯のマナー
乾杯では、全員へ飲み物が行き渡ってからグラスを持ちます。音頭を取る人がいる場合は、その人の言葉が終わるまで先に飲まないようにしましょう。
カジュアルな場では、近くの人とグラスを軽く合わせても問題ありません。ただし、薄いワイングラスや高価なグラスは破損する可能性があるため、無理にぶつけず、胸の高さで軽く掲げるだけでも十分です。
仕事の飲み会では「目上の人よりグラスを低くする」といわれることがありますが、必ず守るべき全国共通のルールではありません。高さに気を取られて不自然になるより、相手を見て穏やかに乾杯するほうが自然です。
遠くにいる人とグラスを合わせようとして、料理の上へ腕を伸ばすのも避けましょう。軽く目を合わせてグラスを掲げれば、乾杯の気持ちは伝わります。
お酒の注ぎ方
お酌は必須ではありません。最近では、各自で好きな飲み物を注文したり、自分でグラスへ注いだりする飲み方も一般的です。
瓶ビールを注ぐ場合は、相手へ「お注ぎしましょうか」と確認します。了承を得たら瓶を両手で持ち、グラスの様子を見ながらゆっくり注ぎましょう。ラベルを上に向ける作法もありますが、相手へこぼさず丁寧に注ぐことのほうが重要です。
ワインはグラスいっぱいに注がず、香りを楽しめる余裕を残します。レストランではスタッフが注ぐ場合も多いため、分からなければ任せて問題ありません。
日本酒を注ぐときも、杯やグラスが空いたからといって勝手に足さないようにします。別のお酒へ切り替えたい人や、飲酒を止めたい人もいるためです。
注いでもらう場合は、グラスを安定させて持ちます。飲みたくないときは、グラスへ手を添えながら「ありがとうございます。今は大丈夫です」と伝えれば失礼にはなりません。
自分の飲み方と断り方
最も重要なマナーは、自分のペースを守り、周囲へ迷惑をかける状態まで飲まないことです。
空腹で参加した場合は、最初に料理を少し食べましょう。お酒と一緒に水を注文し、交互に飲むとペースを調整しやすくなります。ただし、水を飲んでも体内のアルコールが急速に抜けるわけではありません。
次のような変化を感じたら、追加の注文を止めてください。
- 顔が急に赤くなる
- 頭痛や動悸がする
- 吐き気を感じる
- 声や動作が大きくなる
- 同じ話を繰り返す
- 足元がふらつく
- 強い眠気が出る
断るときは、長い説明をする必要はありません。「次は水にします」「今日はここまでにします」と明確に伝えましょう。
車や自転車を運転する予定がある人は、最初からアルコール0.00%の商品を選びます。少し休む、コーヒーを飲む、入浴するといった行動で飲酒運転が可能になることはありません。
飲酒後に意識がはっきりしない、呼びかけに反応しない、呼吸がおかしい場合は、本人を一人にせず救急要請を検討してください。
飲み会で避けたいNG行動
飲酒量だけでなく、酔った後の行動にも注意が必要です。
- 一気飲みをする、または勧める
- 断った人へ繰り返し飲酒を勧める
- 相手のグラスへ勝手に注ぐ
- お酒を混ぜていたずらする
- 容姿や私生活についてしつこく聞く
- 許可なく写真や動画を投稿する
- 店員へ横柄な態度を取る
- 大声で騒いだり、店内を歩き回ったりする
- 酔った状態で重要な約束をする
- 帰宅できないほど飲む
酔っていたことは、失礼な行動の理由にはなっても免責にはなりません。翌日に謝ればよいと考えず、酔う前に止めることが大切です。
マナーを守りながら楽しめるおすすめのお酒3選
ここでは、飲み会や会食で選びやすい商品を紹介します。「この商品なら酔いにくい」という意味ではなく、場面や飲酒量に合わせやすい点を基準に選びました。
1. ザ・プレミアム・モルツ
ザ・プレミアム・モルツは、乾杯や食事と合わせやすいビールです。定番商品として流通しているため、複数人で同じ飲み物を選ぶ場面にも向いています。
通常商品のアルコール度数は5.5%です。350ml缶では純アルコール量が約15.4gになるため、飲みやすさだけで判断せず、自分のペースを守りましょう。
瓶ビールとして出された場合も、お酌は必須ではありません。「自分で注ぎますね」と伝えても問題なく、相手にも無理に勧めないことが大切です。
仕事関係の会食や、最初の一杯を周囲と合わせたい場面で選びやすい商品です。
2. 澪 スパークリング清酒
澪はアルコール度数5%のスパークリング清酒です。甘みと発泡感があり、乾杯や食後の一杯にも合わせやすいでしょう。
300ml入りの場合、純アルコール量は約12gです。飲みやすい味わいでもアルコールは含まれているため、ジュースのようなペースで飲まないようにします。
青いボトルは食卓で目を引きやすく、ホームパーティーやお祝いの席にも取り入れやすいデザインです。参加者の好みが分からない場合は、ビールやノンアルコール飲料も一緒に用意すると選びやすくなります。
3. のんある酒場 ワインスパークリング
「のんある酒場」の赤ワインスパークリングと白ワインスパークリングは、アルコール0.00%のノンアルコール飲料です。
ワインのような雰囲気を楽しみながら、アルコールを控えたい場面で選べます。飲めない人だけ別の飲み物にするのではなく、全員が自由に選べる選択肢として用意するのがおすすめです。
ホームパーティーではワイングラスへ注ぐと、料理と一緒に雰囲気も楽しめます。ただし、ノンアルコール商品の味や原材料は商品ごとに異なるため、購入前に表示を確認しましょう。
飲酒できない人、翌朝が早い人、飲酒量を調整したい人が同じ席を楽しむための選択肢になります。
マナーを知ればお酒の場はもっと楽しくなる
お酒のマナーは、難しい作法を覚えて自分をよく見せるためのものではありません。相手の立場を考え、お互いが無理なく過ごすための気遣いです。
大切なポイントは次の3つです。
- 飲むかどうかを本人に選んでもらう
- 自分と相手のペースを尊重する
- 店や周囲の雰囲気を壊さない
今日からできる行動も難しくありません。
- お酒を勧める前に一度確認する
- アルコールとノンアルコールの両方を用意する
- 乾杯では周囲のタイミングに合わせる
- 写真撮影や投稿前に了承を得る
- 飲みすぎる前に水へ切り替える
- 帰宅方法を飲み始める前に決める
飲み会では、飲酒量より会話や食事を楽しむ姿勢が好印象につながります。お酒が苦手なら無理に飲む必要はなく、飲める人も相手へ同じペースを求める必要はありません。
乾杯は全員が同じお酒を飲むためではなく、同じ時間を楽しく始めるための合図です。グラスの中身がビールでも水でも、相手への気遣いがあれば十分に参加できます。
よくある質問
目上の人よりグラスを低くして乾杯する必要がありますか?
仕事の飲み会で行われることはありますが、絶対的なルールではありません。高さばかりを気にせず、相手を見て丁寧に乾杯することが大切です。薄いワイングラスは、無理にぶつけず軽く掲げるだけでも問題ありません。
上司や先輩へお酌をしないと失礼ですか?
お酌は必須ではありません。相手へ一度確認し、不要と言われたら無理に注がないようにします。自分で好きな飲み物を注文する形式の店では、各自で楽しんでも失礼にはなりません。
お酒を断ると場の雰囲気を悪くしますか?
飲まないことはマナー違反ではありません。「今日はノンアルコールにします」と簡潔に伝えれば十分です。周囲も理由を追及したり、繰り返し勧めたりしないことが大切です。
注いでもらったお酒は飲み切るべきですか?
無理に飲み切る必要はありません。体調や適量を優先し、飲めない場合はそのまま残しても問題ありません。次のお酌を勧められたら、早めに断りましょう。
飲み会の写真をSNSへ投稿しても大丈夫ですか?
写っている人全員へ、撮影と投稿の許可を別々に確認するのが安心です。顔だけでなく、名札、会社名、位置情報などが写り込んでいないかも確認してください。
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