「お酒を飲むと、やっぱり太る?」
「ダイエット中は完全に禁酒しないといけない?」
結論からいうと、お酒は体重増加の原因になり得ます。ただし、お酒だけを飲んだかどうかではなく、飲酒量、アルコール度数、糖質、おつまみ、飲酒頻度などが複合的に影響します。
特に注意したいのは、次の3点です。
- アルコール自体にエネルギーがある
- 飲酒中は脂質の代謝に影響が出る
- 食欲や判断力の変化で食べすぎやすくなる
「糖質ゼロなら何杯飲んでも太らない」「蒸留酒ならカロリーがない」という考えは正しくありません。糖質が少ない商品でも、アルコールを含む以上はエネルギーがあります。
反対に、ダイエット中だからといって、すべての人が必ず禁酒しなければならないわけでもありません。飲酒量と食事内容を管理し、摂取エネルギーが消費エネルギーを継続的に上回らないようにすることが基本です。
ただし、持病がある人、薬を服用している人、妊娠中や授乳中の人などは、飲酒を避ける、または医師や薬剤師へ相談する必要があります。
お酒で太りやすくなる原因|カロリー・食欲・おつまみ
原因1.アルコール自体にエネルギーがある
アルコールは、1g当たり約7kcalのエネルギーを持っています。炭水化物とたんぱく質は1g当たり約4kcal、脂質は約9kcalなので、アルコールは脂質に次いで高エネルギーです。
「エンプティーカロリー」という言葉から、アルコールは体重に影響しないと思われることがあります。しかし、エンプティーカロリーは、ビタミンやミネラルなどの栄養素が少ないという意味で使われる表現です。カロリーがゼロという意味ではありません。
以下は、アルコールそのものに由来するエネルギーの目安です。
| お酒の例 | 純アルコール量 | アルコール由来のエネルギー | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ビール5%・350ml | 約14g | 約98kcal | 糖質などを含むため、商品の総カロリーはさらに高くなる |
| ビール5%・500ml | 20g | 約140kcal | 1本で純アルコール20gになる |
| ワイン12%・120ml | 約12g | 約81kcal | 甘口は糖質によるエネルギーも確認する |
| ウイスキー40%・30ml | 約10g | 約67kcal | 割り材に砂糖を含むと総カロリーが増える |
| 缶チューハイ9%・500ml | 36g | 約252kcal | アルコール由来だけでも高エネルギーになる |
アルコール由来のエネルギーは、次の式で概算できます。
飲酒量(ml)×アルコール度数÷100×0.8×7
実際の総カロリーには、糖質、果汁、シロップなどのエネルギーも加わります。最終的には、商品の栄養成分表示を確認しましょう。
原因2.アルコールの代謝が優先される
体内に入ったアルコールは、主に肝臓で分解されます。体はアルコールを優先的に処理するため、飲酒中は食事から摂取した脂質などの利用が後回しになりやすくなります。
飲酒中に揚げ物や脂身の多い肉を食べると、お酒と食事の両方から多くのエネルギーを摂取することになります。消費しきれなかったエネルギーが続けて余れば、体脂肪の増加につながります。
アルコールから生じた成分が、脂肪酸やコレステロールの合成に使われる場合もあります。そのため、お酒の飲みすぎは体重だけでなく、脂肪肝、中性脂肪、高血圧などにも関係します。
ただし、「お酒を飲んだ瞬間に脂肪燃焼が完全に止まる」と単純化するのは適切ではありません。問題になるのは、飲酒量や食事量が多い状態を繰り返し、長期的に摂取エネルギーが余ることです。
原因3.食欲が増えて高カロリーなおつまみを選びやすい
お酒で太る原因として見落とされやすいのが、おつまみや締めの食事です。
アルコールを飲むと判断力や自制心が低下し、普段なら控えられる揚げ物、ポテト、ラーメン、チャーハンなどを追加しやすくなります。塩味の強い料理で喉が渇き、さらにお酒が進むこともあります。
居酒屋でよくある失敗は、最初に唐揚げやフライドポテトを注文し、お酒を数杯飲んだ後に締めの麺やご飯まで食べるパターンです。飲み物だけを低カロリーにしても、食事全体の摂取量が増えれば体重管理は難しくなります。
また、帰宅後に「少しだけ」と菓子やカップ麺を食べる習慣にも注意が必要です。酔っていると食べた量を覚えていないことがあるため、飲酒量と一緒に食事内容も記録すると傾向を把握しやすくなります。
種類別のお酒のカロリー比較|ビール・ワイン・日本酒・焼酎
選び方のポイント
1.糖質ゼロ・無糖だけで判断しない
糖質ゼロや無糖の商品は、糖質を含む甘いお酒より摂取エネルギーを抑えやすい場合があります。ただし、アルコール由来のエネルギーは残っています。
糖質ゼロの缶チューハイでも、度数が高く、内容量が多ければ高カロリーになり得ます。商品を選ぶときは、次の順番で確認しましょう。
- 内容量
- アルコール度数
- 純アルコール量
- エネルギー
- 糖質または炭水化物
「糖質ゼロ」という表示だけを見るのではなく、1本当たりの総カロリーまで確認することがポイントです。
2.アルコール度数と容量を確認する
アルコール度数が高いほど、同じ量に含まれる純アルコール量は多くなります。
たとえば、度数5%の350ml缶に含まれる純アルコール量は約14gですが、度数9%なら約25gです。同じ1缶でも、アルコール由来のエネルギーには大きな差があります。
初心者やダイエット中の人は、低アルコールかつ小容量の商品から選ぶと量を管理しやすくなります。
大容量の商品は価格面ではお得に見えますが、「残すともったいない」という心理が働きやすい点がデメリットです。飲み切りやすさではなく、予定した量で止めやすいサイズを選びましょう。
3.甘いお酒は割り材まで確認する
梅酒、カクテル、果実系チューハイなどは飲みやすい反面、糖類や果汁、シロップが使われている場合があります。
自宅で作る場合も、ジュース、コーラ、加糖炭酸飲料で割るとカロリーが増えます。炭酸水、無糖のお茶、水などを割り材にすると、追加されるエネルギーを抑えやすくなります。
ただし、甘くなくても高アルコールのお酒はあります。味だけで強さを判断せず、度数を確認してください。
飲み方のコツ
1.飲む量を先に決める
飲酒量は、酔ってから決めるのではなく、飲み始める前に決めましょう。
自宅なら、その日に飲む分だけ冷蔵庫へ入れる方法が簡単です。大きなボトルから注ぐ場合は、計量できるグラスを使うと量を把握しやすくなります。
お酒の種類を替えても、摂取したアルコール量はリセットされません。ビール、日本酒、ワインを飲み分けた場合も、すべての純アルコール量を合計します。
2.お酒と水を交互に飲む
お酒の合間に水や無糖の炭酸水を飲むと、ペースを落としやすくなります。口の中がリセットされ、次の一口や料理の味を感じやすくなる点もメリットです。
ただし、水を飲んでもアルコールの分解が急激に速くなるわけではありません。水分を取ったから追加で飲めると考えないようにしましょう。
3.低脂質・高たんぱくなおつまみを選ぶ
ダイエット中は、お酒より先におつまみを決めておくと食べすぎを防ぎやすくなります。
選びやすいものは次のとおりです。
- 枝豆
- 冷ややっこ
- 刺身
- 焼き魚
- 鶏肉のグリル
- ゆで卵
- 海藻サラダ
- 野菜スティック
- きのこの蒸し料理
たんぱく質や野菜を含む料理は、満足感を得やすいのがメリットです。ただし、ナッツ、チーズ、アボカドなどは栄養価がある一方で脂質も多いため、食べる量には注意しましょう。
唐揚げを焼き鳥に替える、ポテトを枝豆に替えるなど、完全に我慢するより似た役割の料理へ置き換えると続けやすくなります。
4.締めの炭水化物を習慣にしない
飲酒後のラーメン、お茶漬け、丼物は、1日の摂取エネルギーを増やしやすい組み合わせです。
締めが欲しくなった場合は、温かいスープ、味噌汁、少量の雑炊などを選ぶ方法があります。ただし、汁物は塩分が多い場合があるため、飲み干さず量を調整しましょう。
お酒のカロリーだけでなく、飲酒時の行動まで含めた対策を知りたい方は、「お酒で太る原因とは?太りにくい飲み方を解説」も参考になります。
カロリーや糖質を意識したい人向けおすすめ商品6選
お酒で太るのが気になる場合は、「糖質ゼロ」だけで判断せず、アルコール度数や飲む本数も確認することが大切です。アルコール自体にもエネルギーがあるため、低糖質の商品でも飲みすぎれば摂取エネルギーは増えます。
ここでは、糖質を抑えたお酒と、アルコールを摂取しない日に取り入れやすいノンアルコール飲料を紹介します。
1. アサヒ スタイルフリー〈生〉350ml|糖質ゼロの発泡酒
糖質ゼロが特徴の発泡酒で、すっきりした飲み口を楽しめます。甘い缶チューハイより、食事と合わせやすいタイプを探している人にも選びやすい商品です。
糖質を抑えられるのがメリットですが、アルコールは含まれています。糖質ゼロだからと本数を増やさず、飲む量まで含めて調整しましょう。
2. キリン 淡麗グリーンラベル 350ml|糖質70%オフでビール系の味を楽しめる
ビールと同じ原材料を使いながら、糖質70%オフに仕上げた発泡酒です。爽やかな香りとすっきりした味わいを楽しみたい人に向いています。
糖質を完全にゼロにする商品ではないものの、通常のビール類から置き換えたいときの候補になります。アルコール度数は4.5%なので、量にも注意が必要です。
3. キリン 氷結 無糖 レモン ALC.4% 350ml|甘くないレモンサワーを楽しみたい人に
糖類・甘味料を使用せず、レモンの爽やかな味わいを楽しめる無糖チューハイです。アルコール度数4%なので、無糖シリーズの中でも度数を抑えた商品を選びたい人に向いています。
甘いチューハイを避けたいときには便利ですが、「無糖=カロリーゼロ」ではありません。飲む本数まで意識することがポイントです。
4. タカラ「焼酎ハイボール」レモン 350ml|糖質ゼロの辛口チューハイ
甘味を抑えた辛口タイプで、糖質ゼロ・甘味料ゼロなどが特徴の焼酎ハイボールです。甘いお酒が苦手で、食事と一緒にすっきり飲みたい人にも向いています。
アルコール度数は7%と高めなので、糖質だけを見て選ばないことが大切です。ゆっくり飲むか、より低度数の商品と使い分けるとよいでしょう。
5. アサヒ ドライゼロ 350ml|アルコールを摂らない日に選びやすい
アルコール分0.00%で、カロリーゼロ・糖質ゼロを特徴とするノンアルコールビールテイスト飲料です。休肝日や「もう1本飲みたいけれどアルコール量を増やしたくない」というときにも取り入れやすいでしょう。
アルコール入りのお酒と置き換えれば摂取量を調整しやすくなります。ただし、ノンアルコール商品を選ぶだけで体重が減るわけではありません。
6. サントリー オールフリー ライムショット 350ml|爽やかなノンアルを楽しみたい人に
ビールテイストにライムの爽やかさを加えたノンアルコール飲料です。通常のオールフリーシリーズはアルコール0.00%で、カロリー・糖質もゼロとされています。
ビールだけでは飽きやすい人や、食事中のお酒をノンアルコールに置き換えたい人にもおすすめです。アルコール入りのお酒とは味わいが異なる点は好みが分かれます。
お酒のカロリーが気になるなら「糖質」と「アルコール量」の両方を確認しよう
糖質を意識するならスタイルフリーや淡麗グリーンラベル、甘くないチューハイなら氷結無糖や焼酎ハイボールが選びやすいでしょう。
さらに摂取エネルギーを抑えたい日は、ドライゼロやオールフリーなどへ置き換える方法もあります。「糖質ゼロ」だけで判断せず、度数・容量・本数まで合わせて考えることが重要です。
太りにくく飲むためのコツ|おつまみ・頻度・飲酒量を見直す
お酒にはエネルギーがあり、飲み方によっては体重増加につながります。しかし、「ビールだから太る」「焼酎なら絶対に太らない」と種類だけで決めることはできません。
本記事のまとめ
お酒で太りやすくなる主な理由は、次の3つです。
- アルコール自体に1g当たり約7kcalのエネルギーがある
- 飲酒中は脂質などの代謝に影響が出る
- 食欲や判断力の変化でおつまみを食べすぎやすい
ダイエット中は、糖質だけでなく、純アルコール量と商品の総カロリーを確認しましょう。無糖や糖質ゼロでも、量が増えれば摂取エネルギーは多くなります。
今日からできる行動
体重増加を防ぐために、次の行動から始めましょう。
- 1本当たりのカロリーと度数を確認する
- 小容量の商品を選ぶ
- 飲む前に量を決める
- お酒と水を交互に飲む
- 揚げ物を焼き物や刺身へ置き換える
- 締めの食事を習慣にしない
- 飲酒しない日を設ける
- 飲酒量と体重を記録する
休肝日を設けても、ほかの日にまとめて飲むと週間の摂取量は減りません。1日単位だけでなく、1週間単位で飲酒量を確認することが大切です。
体重が増えた翌日に極端な食事制限をするより、飲酒回数、量、おつまみを少しずつ調整した方が続けやすくなります。
お酒とダイエットに関するよくある質問
糖質ゼロのお酒なら太りませんか?
糖質ゼロでも、アルコール由来のカロリーがあります。度数が高い商品や大容量の商品は、糖質が少なくても高カロリーになる場合があります。栄養成分表示と純アルコール量の両方を確認しましょう。
ビールとハイボールはどちらが太りにくいですか?
同じ量ならハイボールの方が糖質を抑えやすい傾向があります。ただし、ウイスキーの量、グラスの大きさ、飲む杯数によって総カロリーは変わります。種類だけでなく、実際の摂取量で比較することが重要です。
お酒を飲んだ分だけ運動すれば太りませんか?
運動は体重管理に役立ちますが、飲酒による健康リスクや食べすぎを完全に帳消しにはできません。飲酒後の激しい運動は、脱水や転倒などの危険もあります。まずは飲酒量を抑えることを優先してください。
ダイエット中は何時までに飲めばよいですか?
特定の時間までなら太らないという基準はありません。就寝直前の飲酒は睡眠の質にも影響するため、遅い時間の飲酒は避けるのが無難です。飲む時間よりも、1日の総摂取量と飲酒頻度を管理しましょう。
お酒をやめるとすぐに痩せますか?
飲酒による摂取カロリーやおつまみが減れば、体重が減る可能性はあります。ただし、体重の変化は食事、運動、睡眠などにも左右されます。短期間の変化だけで判断せず、生活全体を見直しましょう。
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