お酒を飲んだ夜に、次のような経験をしたことはありませんか。
- すぐ眠れたのに夜中に目が覚める
- 早朝に目が覚めて眠れない
- トイレへ行く回数が増える
- 寝たはずなのに疲れが残る
- 翌日の昼間に眠くなる
アルコールには脳の働きを抑える作用があるため、飲酒後は眠気を感じ、寝つきが早くなることがあります。
しかし、寝つきが良いことと、質の高い睡眠が取れていることは同じではありません。アルコールの作用が弱まる睡眠後半には眠りが浅くなり、中途覚醒や早朝覚醒が起こりやすくなります。
お酒を睡眠薬代わりにすると、同じ量では寝つきにくくなり、飲酒量が増える可能性にも注意が必要です。
お酒で眠れなくなる主な理由は、次のとおりです。
- 睡眠後半が浅くなる
- 夜中に目が覚めやすくなる
- レム睡眠など睡眠の構成が乱れる
- いびきや睡眠時無呼吸が悪化する
- 利尿作用でトイレが近くなる
眠れないからといって、追加でお酒を飲むのは逆効果です。飲酒する場合は、量と時間を調整し、寝酒にしないことが重要になります。
アルコールが睡眠に与える影響|寝つき・中途覚醒・睡眠の質
アルコールは睡眠時間だけでなく、眠りの深さや呼吸にも影響します。
| 睡眠への影響 | 起こりやすい変化 | 翌日に現れやすい状態 |
|---|---|---|
| 睡眠後半が浅くなる | 中途覚醒、早朝覚醒 | 熟睡感がない、だるい |
| 睡眠の構成が乱れる | レム睡眠の減少など | 集中しにくい、眠い |
| 呼吸や水分状態が変わる | いびき、口渇、夜間の排尿 | 頭痛、喉の渇き、疲労感 |
1.入眠は促されても睡眠が浅くなる
アルコールを飲むと中枢神経の働きが抑えられ、リラックスしたように感じたり、眠気が強くなったりします。そのため、布団に入ってから眠るまでの時間は短くなる場合があります。
問題は、その作用が一晩中続くわけではないことです。
体内でアルコールの分解が進むと、睡眠後半に覚醒しやすくなります。入眠直後は眠れていても、数時間後には次のような状態が起こります。
- 小さな音で目が覚める
- 寝返りが増える
- 何度も時計を見る
- 早朝に目が覚める
- 再び眠るまで時間がかかる
「すぐ眠れたから、よく眠れたはず」と思いやすい点が、寝酒の落とし穴です。
飲酒後に強い眠気が出る仕組みを知りたい方は、「お酒で眠くなる理由とは?眠気対策を解説」も参考になります。
2.中途覚醒や早朝覚醒が増える
アルコールが体内から抜けていく過程では、睡眠が安定しにくくなります。夜中に何度も目が覚める中途覚醒や、予定より早く目が覚める早朝覚醒につながることがあります。
また、アルコールには尿量を増やす作用があります。飲酒量が多ければ、喉の渇きやトイレのために目が覚める可能性も高まります。
甘いお酒や塩分の多いおつまみを一緒に取ると、口や喉の渇きを感じやすくなる場合があります。深夜に大量の水を飲み、さらにトイレで目が覚めるという流れも珍しくありません。
夜中に目が覚めたとき、眠るために再び飲酒するのは避けてください。飲み直すと睡眠の質がさらに低下し、習慣化につながる可能性があります。
3.深い睡眠やレム睡眠が乱れる
睡眠中は、ノンレム睡眠とレム睡眠が一定の周期で繰り返されます。アルコールを飲むと、この自然な睡眠の構成が変化します。
飲酒量や飲む時間によって影響は異なりますが、レム睡眠が減少したり、睡眠後半の覚醒が増えたりすることが報告されています。
さらに、アルコールによって喉や舌まわりの筋肉が緩むと、気道が狭くなり、いびきが出やすくなります。もともと睡眠時無呼吸症候群がある人では、症状を悪化させる可能性があります。
次のような状態がある場合は、単なる飲みすぎと決めつけないことが大切です。
- 大きないびきを指摘される
- 睡眠中に呼吸が止まっていると言われる
- 朝に頭痛がする
- 十分寝ても日中に強く眠くなる
- 運転中にも眠気を感じる
飲酒を控えても続く場合は、医療機関へ相談してください。日中の強い眠気がある状態で、自動車や自転車を運転するのは危険です。
お酒で眠れなくなる主な原因|利尿作用・脱水・体温変化など
飲酒による睡眠への影響を完全に防ぐ方法はありません。できるだけ影響を減らすには、就寝直前の飲酒を避け、飲む量そのものを抑えることが基本です。
1.寝る直前の飲酒を避ける
お酒は夕食とともに楽しみ、就寝直前まで飲み続けないようにしましょう。
寝る数時間前までに飲み終えると、就寝時に残るアルコールを減らしやすくなります。生活時間に合わせ、飲酒を終える時刻を先に決めておく方法がおすすめです。
例えば23時に寝る場合は、「夕食時だけ飲み、20時までに終える」などのルールを設けます。ただし、3時間空ければアルコールが完全に抜けるという意味ではありません。
アルコールの分解速度には、体格、性別、体質、飲酒量、体調などによる個人差があります。大量に飲んだ場合は、数時間空けても影響が残ります。
2.飲酒量をコントロールする
飲酒量が多いほど、睡眠の構成が乱れ、中途覚醒や翌日の疲労感が起こりやすくなります。
飲む前に、その日の本数や杯数を決めておきましょう。家飲みなら、飲む分だけ冷蔵庫へ入れ、箱や予備の缶を手元に置かない方法があります。
お酒に含まれる純アルコール量は、次の式で確認できます。
飲酒量(ml)×アルコール度数÷100×0.8
例えば、アルコール度数5%のビール500mlには、約20gの純アルコールが含まれます。
「ワインなら眠りやすい」「ビールなら影響が少ない」と、種類だけで判断することはできません。重要なのは、実際に摂取した純アルコール量です。
3.お酒の合間に水を飲む
お酒と一緒に水や無糖炭酸水を飲むと、水分を補いながら飲酒ペースを落とせます。
実践しやすいのは、お酒を一杯飲んだら水を一杯挟む方法です。最初からテーブルへ水を置いておくと、途中で注文し忘れるのを防げます。
ただし、水を飲んでもアルコールの分解が急速に進むわけではありません。水分補給には次の一杯を遅らせるメリットがありますが、飲みすぎを帳消しにする効果はありません。
就寝直前に水を大量に飲むと、夜中にトイレで目が覚める原因になります。飲酒中から少しずつ補給しましょう。
4.夕方以降のカフェインに注意する
飲酒後の眠気を覚ますため、コーヒーやエナジードリンクを飲む人もいます。しかし、カフェインはアルコールの作用や血中濃度を下げません。
一時的に目が覚めたように感じても、判断力や運動機能が回復したとは限らないため、運転してはいけません。
また、カフェインの作用は数時間続くことがあります。夕方以降に取ると、アルコールとは別の理由で寝つきが悪くなる可能性があります。
特に次の飲み物には注意が必要です。
- コーヒー
- エナジードリンク
- カフェイン量の多いお茶
- コーラ
- カフェインを含む栄養ドリンク
カフェインとアルコールの両方を取ると、「眠いのに頭だけがさえている」と感じることもあります。夜は水、炭酸水、カフェインを含まない飲み物へ切り替えましょう。
5.寝酒を毎日の習慣にしない
眠れない夜にお酒を飲むと、その場では寝つきやすく感じます。しかし、寝酒を繰り返すと同じ量では眠気を感じにくくなり、飲酒量が増えることがあります。
「お酒がないと眠れない」という状態は、睡眠と飲酒が強く結びついているサインです。
寝酒の代わりに、次の方法を試してみましょう。
- 部屋の照明を少し暗くする
- 就寝前のスマートフォン使用を減らす
- 静かな音楽や読書で過ごす
- 無理に眠ろうとせず、眠気を待つ
- 起床時刻を大きく変えない
- 日中に適度に体を動かす
急に飲酒をやめると、手の震え、発汗、不眠、不安などが出る人もいます。毎日大量に飲んでいる場合は自己判断で急に断酒せず、医療機関へ相談してください。
睡眠環境を整えるおすすめ実用アイテム6選
お酒を飲んだあとに眠りが浅くなる場合、寝具やアイマスクだけでアルコールの影響をなくすことはできません。ただし、水分補給や光・音・室温などを整えることで、眠りやすい環境づくりには役立ちます。
ここでは、飲酒時にも普段の睡眠にも使いやすい実用アイテムを紹介します。
1. サーモス 真空断熱ケータイマグ JNL-S500 500ml|水分補給を習慣にしやすい
500ml容量のステンレスボトルで、飲酒中の水分補給用として使いやすいアイテムです。ワンタッチで開けられ、飲んだ水の量も把握しやすくなります。
お酒と一緒に水を用意しておきたい人や、寝室まで持ち運びたい人におすすめです。
ただし、就寝直前に大量の水を飲むと夜中にトイレで目覚める原因にもなります。飲酒中から少しずつ補給しましょう。
2. タニタ デジタル温湿度計 TT-585|寝室の温度と湿度を確認しやすい
コンパクトなデジタル温湿度計で、寝室の温度と湿度をひと目で確認できます。感覚だけに頼らず、エアコンや加湿器を調整したいときに便利です。
暑さや乾燥が気になって眠りにくい人にも取り入れやすく、飲酒しない日にも活用できます。
温湿度計自体が室内環境を変えるわけではないため、表示を参考にエアコンなどを調整して使いましょう。
3. めぐりズム 蒸気でホットアイマスク 無香料 12枚入|就寝前に目元を休めたい人に
温かい蒸気で目元を包む使い切りタイプのアイマスクです。スマートフォンやパソコンを見たあと、寝る前のリラックスタイムを作りたい人に向いています。
無香料なので、香りのある睡眠グッズが苦手な人にも選びやすいのが特徴です。
アルコールによる睡眠の乱れを改善する商品ではありません。あくまで就寝前の環境を整えるアイテムとして使いましょう。
4. MOLDEX Meteors 6870 耳栓|周囲の音が気になる夜に
柔らかなフォーム素材を使った耳栓で、寝室周辺の生活音やいびきなど、音が気になるときに使いやすい商品です。
光だけでなく音にも敏感な人なら、アイマスクと組み合わせて睡眠環境を整える方法もあります。
耳の形によってフィット感は異なります。強く押し込みすぎず、正しい装着方法を確認して使いましょう。
5. 西川 医師がすすめる健康枕 もっと肩楽寝|枕の高さを調整したい人に
首や肩を支えやすい形状で、高さを調整できる枕です。今使っている枕の高さが合わず、寝姿勢が気になっている人にも候補になります。
飲酒した日だけでなく、普段の寝具を見直したい人にも使いやすいのがメリットです。
枕の高さや硬さには個人差があります。高い・低いと感じる場合もあるため、自分の寝姿勢に合わせて調整しましょう。
6. アイリスオーヤマ 超音波加湿器 AHM-UU28B-W 4L|寝室の乾燥対策に
約4Lのタンクを備えた超音波式加湿器で、寝室の乾燥が気になる時期に使いやすい商品です。上から給水でき、加湿量を調整しながら使用できます。
エアコンを使用する季節など、湿度が下がりやすい寝室の環境づくりに向いています。温湿度計と組み合わせると調整しやすいでしょう。
加湿しすぎると結露やカビにつながることがあります。湿度を確認しながら使い、タンクや本体も定期的に清掃することが大切です。
お酒で眠れないときは睡眠グッズより飲み方の見直しも大切
まず取り入れやすいのは、飲酒中の水分補給と寝室の温度・湿度管理です。さらに光が気になるならアイマスク、音が気になるなら耳栓など、自分が眠りにくい原因に合わせて選びましょう。
ただし、これらはアルコールによる睡眠への影響を打ち消す商品ではありません。眠れない状態が続く場合は、睡眠グッズを増やすだけでなく、飲酒量や飲む時間を見直すことも重要です。
お酒を飲む時間と量を見直して睡眠への負担を減らそう
お酒を飲むと寝つきが早くなることはありますが、睡眠後半は浅くなり、中途覚醒や早朝覚醒が増える可能性があります。
睡眠への影響を抑えるポイントは次のとおりです。
- 就寝直前に飲まない
- 飲む量を先に決める
- お酒の合間に水を飲む
- 夕方以降のカフェインを控える
- 睡眠薬代わりに飲まない
- いびきや日中の眠気を放置しない
「眠れないから飲む」「夜中に目が覚めたから飲み直す」という習慣は、睡眠と飲酒の両方を悪化させる可能性があります。
まずは1~2週間、飲んだ時刻、量、就寝時刻、夜中に目覚めた回数、翌朝の体調を記録してみましょう。飲酒した日と飲まなかった日を比べると、自分に起きている変化を把握しやすくなります。
飲酒を控えても不眠が続く、日中の生活に支障が出る、大きないびきや呼吸停止を指摘される場合は、医療機関への相談を検討してください。
お酒は眠るための道具ではありません。楽しむ場合は夕食時の適量にとどめ、眠る時間とは分けて考えることが大切です。
お酒と睡眠に関するよくある質問
お酒を飲むとすぐ眠れるのはなぜですか?
アルコールが中枢神経の働きを抑え、鎮静作用をもたらすためです。ただし、自然な眠気とは異なり、睡眠後半が浅くなって夜中に目覚めやすくなる場合があります。
寝る何時間前までに飲み終えればよいですか?
一律に安全な時間は決められませんが、就寝直前の飲酒は避け、夕食時に飲み終えるのが基本です。数時間空けても、飲酒量が多ければアルコールの影響は残ります。
少量の寝酒なら睡眠に問題はありませんか?
少量でも睡眠の構成に影響する可能性があります。毎晩の寝酒は耐性によって量が増えることもあるため、不眠対策としての飲酒はおすすめできません。
お酒を飲んだ後に水を飲めば熟睡できますか?
水分補給は脱水対策に役立ちますが、アルコールによる睡眠の乱れをなくすことはできません。水を飲んだことを理由に、飲酒量を増やさないようにしましょう。
飲酒後に睡眠薬を飲んでもよいですか?
アルコールと睡眠薬を併用すると、強い眠気、ふらつき、記憶障害、呼吸抑制などの危険があります。自己判断で併用せず、処方した医師や薬剤師へ確認してください。
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