コーティング前の脱脂剤は、塗装面に残った油分や研磨剤の残留成分などを取り除き、施工する製品に合った下地へ整えるための用品です。
ただし、すべてのコーティングで、毎回別の脱脂剤を使う必要があるわけではありません。最初に確認したいのは、これから施工するコーティングの説明書です。
この記事では、脱脂剤5製品の品番・容量と、必要な場面、使う際の注意点を整理します。全商品を同条件で比較実験したランキングではありません。
コーティング前の脱脂は必ず必要?
脱脂の要否は、施工する製品と塗装面の状態によって変わります。
例えば、研磨後の油分を除去してから施工する指定があるコーティングでは、その工程が必要です。一方で、洗車後の濡れたボディへ施工する製品などは、指定された手順が異なります。
「コーティング」という名前だけで判断せず、次の内容を確認しましょう。
脱脂工程が指定されているか
指定または推奨される下地処理剤があるか
施工面は乾燥状態か、濡れた状態か
既存のコーティングを残すのか、除去するのか
施工済みの被膜を維持したい場合は、脱脂剤がその被膜へ与える影響も確認してください。
脱脂剤・シャンプー・スケール除去剤の違い
| 種類 | 主な役割 |
|---|---|
| カーシャンプー | 水とともに砂・ホコリ・汚れを洗い流す |
| 脱脂剤 | 油分や研磨後の残留成分などを除去する |
| スケール除去剤 | 製品が対象とする無機質の付着物などを処理する |
| 鉄粉除去剤 | 塗装面などに付着した鉄粉を処理する |
| コンパウンド | 研磨によって表面を整える |
対象や使用方法は製品ごとに異なりますが、基本的に用途は同じではありません。
アルカリ性シャンプーで油性の汚れを洗える場合でも、コーティングメーカーが指定する最終脱脂の代わりになるとは限りません。
また、脱脂剤で白い跡や細かな傷まで全部落とそうとせず、何が残っているかを確認することが大切です。
コーティング前に検討したい脱脂剤5選
| 商品名 | 品番・識別名 | 掲載する容量 |
|---|---|---|
| GYEON Q²M Prep | Q2M-PR50 | 500ml |
| CARPRO Eraser | ERASER-500 | 500ml |
| BLASK Body Prep | No.0 | 500ml |
| BolaSolution プレトリートメント&プレコート | P45 | 500ml |
| ピカピカレイン専用脱脂剤 | TOP-REMOVER | 100ml |
選ぶ際は容量や価格だけでなく、施工予定のコーティングとの組み合わせを優先します。5種類を順番に使う必要はありません。
1.GYEON Q²M Prep プレップ 500ml|Q2M-PR50
コーティング前の下地処理を目的とする脱脂剤です。メーカーは油分、研磨後の油性成分、古いワックスの残留物などの除去を用途として案内しています。
GYEONのコーティングを施工し、その手順にPrepが指定されている場合に選びやすい製品です。
容量違いには別の品番があるため、購入時は「Q2M-PR50・500ml」まで確認してください。
2.CARPRO Eraser イレイサー 500ml|ERASER-500
油分やシリコーン、研磨後の残留物などを除去するための製品です。メーカーは、研磨後の仕上がりを確認するための用途も案内しています。
CARPROのコーティング施工前や、研磨剤の残りを取り除いて表面を確認したい場合の候補です。
拭き取る際は清潔なクロスを使い、回収した油分を別の場所へ塗り広げないよう、面を替えながら作業しましょう。
3.BLASK Body Prep ボディプレップ 500ml|No.0
BLASKの下地処理・研磨後の脱脂に使う製品です。商品名の「No.0」が識別のポイントになります。
BLASK製品で施工手順をそろえたい人の比較候補です。メーカーは、ボディやガラス面の油汚れなどを対象として案内しています。
「ボディプレップ」という名前から、傷や硬化したコーティングまで除去できると解釈せず、対象面と使用方法を確認してください。
4.BolaSolution プレトリートメント&プレコート 500ml|P45
コーティングやワックスを施工する前のクリーニングを目的とした製品です。
BolaSolutionの製品と組み合わせて下地処理を考えたい人の候補になります。P45という品番を入れると、同ブランドのコーティング剤や他のクリーナーと区別して探せます。
販売元の使用方法では、洗浄後にクロスへスプレーして拭き上げる手順が案内されています。希釈や混合を自己判断で行わず、そのまま製品の指示に従いましょう。
5.ピカピカレイン専用脱脂剤 100ml|TOP-REMOVER
ピカピカレインのガラスコーティング施工前に使う専用脱脂剤です。掲載商品は100mlで、マイクロファイバークロスが付属します。
施工するコーティングがピカピカレインで、メーカー推奨の組み合わせを選びたい人に向いています。
メーカーは、洗車と拭き上げの後、クロスへ液剤を吹き付けてボディを拭く方法を案内しています。容量はほかの4製品より少ないため、使用範囲と必要量を確認して選びましょう。
脱脂作業の基本的な進め方
1.先に洗車して砂や泥を落とす
脱脂剤を付けたクロスで、砂が残ったボディをこすらないようにします。最初に通常の洗車を行い、製品の指示に合った状態へ整えます。
2.目立たない場所で確認する
再塗装面、劣化した塗装、ラッピング、樹脂部品などは、使えるかを個別に確認します。ボディ用の脱脂剤だからといって、車のあらゆる部分に使えるとは限りません。
3.指定された方法で狭い範囲を施工する
ボディへ直接スプレーする製品と、クロスへ吹き付ける製品があります。すべて同じ使い方にせず、選んだ製品の説明に従ってください。
一度に車全体へ塗り広げず、液剤を回収できる範囲で作業します。
4.汚れたクロスの面を替える
クロスに回収した油分や汚れを、別の場所へ広げないことが大切です。汚れたら面を替え、必要に応じてクロスを交換します。
拭き筋が残る場合も、強くこする前に液剤の量、クロスの状態、ボディの温度を確認しましょう。
5.施工するコーティングの手順へ進む
脱脂後の乾燥や待ち時間、残留物の確認は、使用するコーティングの説明に従います。
脱脂できたか確かめるために何度も素手で触ったり、自己判断で別の液剤を重ねたりしないようにしてください。
脱脂剤選びで避けたいこと
撥水が消えたら、古い被膜も全部落ちたと判断する
水の弾き方だけで、油分やコーティング被膜が完全に除去されたとは判断できません。
既存被膜を除去して再施工する場合は、その被膜に合った除去方法を確認しましょう。
毎回の洗車で必ず脱脂する
脱脂は日常の洗車すべてに必要な工程ではありません。コーティング施工や研磨後の確認など、目的があるときに行います。
塗装用の確認が取れていない溶剤で代用する
パーツクリーナーなどを、車の塗装に使える確認なしに代用しないでください。脱脂できることと、塗装や周辺部品へ適していることは別です。
作業時は換気を確保し、火気や熱いボディを避け、各製品が指定する保護具を使用しましょう。
先にコーティング剤を決めると選びやすい
脱脂剤を先に買うより、施工するコーティングと必要な下地処理を決めるほうが、組み合わせを確認しやすくなります。
メーカー推奨品がある場合は、それを比較の出発点にしてください。価格や容量だけでなく、対象面、使用方法、必要量まで確認して選びましょう。
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