車用脱出ハンマーの選び方|割れるガラス・設置場所と5商品比較

車用脱出ハンマーの選び方と設置場所を考えるイメージイラスト

車用脱出ハンマーを選ぶときは、商品の大きさや機能を見る前に、自分の車のどの窓に使えるかを確認しましょう。

一般的な緊急脱出ハンマーが対象にするのは強化ガラスです。フロントガラスに使われる合わせガラスや、一部の車で採用されている合わせガラスのドア・サイドガラスには使えません。

次に考えるのが設置場所です。運転席から手が届き、走行中に転がらず、必要なときにホルダーから取り出せる位置を決めてから商品を比較すると、備えを具体的にできます。

この記事では、公的機関の情報とメーカー公表仕様を基に、ガラスの確認方法、操作方式、固定方法、5商品の違いを整理します。

ガラスの種類脱出ハンマーとの関係確認するときのポイント
強化ガラス一般的な脱出ハンマーの対象車のどの窓に使われているかを見る
合わせガラス一般的な脱出ハンマーで脱出口を作れないフロント以外への採用箇所も確認する

合わせガラスは、板ガラスの間に樹脂の中間膜が入った構造です。表面にひびが入ることと、人が通れる開口部を作れることは同じではありません。

サイドガラスなら使える、と一律に判断しない

国民生活センターは、合わせガラスがドアガラスやサイドガラス、リアガラスにも使われている車種があると案内しています。

購入前に取扱説明書を確認し、不明な場合は自動車販売店へ、脱出ハンマーを使える窓の位置を問い合わせましょう。

確認した窓を、運転する家族と共有するところまで行うと、商品を積むだけで終わらない準備になります。

ガラスの表示も確認材料になる

JISマークが付いた自動車用ガラスでは、マーク付近の「T」「TP」が強化ガラス、「L」「LP」が合わせガラスを示す例として紹介されています。

ただし、表示を読み取れない場合は推測で決めず、車両の取扱説明書や販売店の案内で確かめます。

金づち型と押し当て型は、操作の仕方が異なる

国土交通省は、脱出用ハンマーの種類として、金づちタイプ、ピックタイプ、ポンチタイプを紹介しています。

方式基本の操作選ぶ際に見たいこと
金づち型グリップを握って先端を打ち付ける握りやすさ、振る空間、取り出す向き
ピック型ピックのように握って打ち付ける持つ部分、先端カバー、操作方法
押し当て型先端をガラスへ押し当てて作動させる押す方向、カバーの外し方、必要な操作

商品名より、実際の操作を確認する

「ハンマー」という名前でも、振って使う商品と押し当てる商品があります。

注文前に取扱説明書やメーカーの使用動画を見て、取り出してから使うまでの動きを確認しましょう。押し当て型も操作に力が必要なので、形が小さいことだけで扱いやすさを決めないことが大切です。

代用品を前提にしない

JAFの検証では、脱出用ハンマー以外の身近な物で窓ガラスを割ることは難しく、合わせガラスは脱出用ハンマーでも割れませんでした。

車内にある物で何とかするという予定に頼らず、車のガラスに対応する専用の道具を準備します。

設置場所は「届く・固定できる・取り出せる」で決める

運転席に座った状態で手が届くかを見る

ラゲッジスペースの奥や、荷物の下では、閉じ込められたときに取り出せません。

駐車中の車で、普段の運転姿勢から手が届くかを確かめます。場所を決めたら、同乗する大人にも位置と取り出し方を伝えておきましょう。

専用ホルダーの取り付け条件を守る

ドアポケット用、両面テープ固定、サンバイザー用など、固定方法は商品によって異なります。

車内の材質や形状に合うかを見て、ホルダーが確実に固定できる位置を選びます。エアバッグの作動範囲やペダル操作、シートの移動を妨げる場所は避け、車両側と用品側の説明書を合わせて確認してください。

子どもの手が届く位置にも注意する

脱出用具には、ガラスを破砕する部分と、シートベルトを切る刃があります。

運転する大人が使いやすい位置を探す際も、幼児が触れる場所や、乗員の体に直接当たりやすい場所への設置は避けます。専用ホルダーは、保管位置を決めるためにも役立ちます。

操作方式と固定方法で比較したい5商品

以下はメーカーの仕様を基にした比較です。実車で破砕性能を測定して順位を付けたものではありません。

商品操作・機能の特徴比較するポイント
ライフハンマー エボリューション押し当てて作動する方式握る部分とドアポケット用ホルダー
ライフハンマー スマート小型の押し当て方式本体43g、ホルダーによる固定
レスキューミースプリング式の小型ツール本体の小ささとホルダーの組み合わせ
ライフハンマー プラス打撃式のハンマーグリップと取り出す空間
消棒RESCUE破砕・ベルト切断・初期消火3機能と本体の大きさ

いずれも、使用前に車両のガラスの種類を確認します。

ライフハンマー エボリューション〈オレンジ・ホルダー付き〉

ヘッドをガラスに押し当てると、セラミック製の破砕部が作動するモデルです。グリップにシートベルトカッターを備え、専用ホルダーをドアポケットへ取り付ける構成。握る部分を持ったまま押し当てる操作と、手元での固定を組み合わせたい人の候補です。購入前に、ホルダーが車のポケット形状に合うかを照合します。

ライフハンマー スマート〈ブラック×オレンジ・ホルダー付き〉

本体43g、ホルダー10gの小型モデルです。セラミック製の破砕部を押し当てて作動させ、シートベルトカッターも備えます。手が届く範囲へ小さく固定したい場合に比較しやすい商品。両面テープでの固定には貼り付け面や接着時間の条件があるため、設置後すぐ使い始めず、説明書の手順で取り付けます。

レスキューミー〈ブラック・サンバイザー用ホルダーセット〉

スプリング式の破砕機能とシートベルトカッターを備える、小型の脱出ツールです。今回は本体だけの商品に加え、保管場所を決めやすいサンバイザー用ホルダー付きセットを選んでいます。車内で大きなハンマーの固定場所を取りにくい人の候補です。小ささだけで判断せず、ホルダーから外す動作と使用する向きを把握しておきましょう。

ライフハンマー プラス〈オレンジ・ホルダー付き〉

カーボンスチール製のハンマーヘッドとシートベルトカッターを備える、打撃式のモデルです。ノンスリップ素材を使ったグリップを採用し、専用ホルダーをドアポケットへ取り付ける構成。振って使う方式を選びたい場合の候補になります。固定場所から取り出した後、窓へ向けて動かす空間があるかも合わせて検討します。

ワイピーシステム 消棒RESCUE YPS-005

ガラス破砕とシートベルト切断に、二酸化炭素による初期消火機能を組み合わせた商品です。YPS-005は車載用ホルダー付きで、本体は幅60×奥行45×長さ195mm、約370g。脱出用具と初期消火の備えをまとめたい場合の候補になります。本体を置く空間に加え、使用期限の表示や各機能の操作方法まで管理して選びます。

購入前に確認したいこと

商品本体と、固定用品を一緒に見る

同じ商品名でも、本体のみ、ホルダー付き、複数個セットなどで販売されています。

本体価格を比べる際は、必要な固定用品が含まれているかまでそろえましょう。届いてから設置できないと分かることを防ぐため、ホルダーの形も注文前に確認します。

製品の表示と、説明書を確認する

国土交通省は、JISマークやGSマークなどの表示がある製品、販売店などが推奨する製品を選ぶことを案内しています。

表示の対象になっている型番と購入する商品を照合し、先端の保護や保管方法も確認しましょう。

普段の点検では、固定状態と取り出し方を確かめる

車内清掃や荷物整理の際に、ホルダーの緩み、接着部分の剥がれ、先端カバーなどを見ておきます。

説明書で認められていない作動確認や、車の窓へ打ち付ける練習は行わず、操作動画や説明書で手順を共有してください。

水没時は水位が低いうちの脱出が重要です。脱出ハンマーを備えたうえで、冠水した道路へ進入しないことを基本にしましょう。

 

車関連の内容は、こちらの記事にもまとめています。

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